
小児科医のぼくが伝えたい 最高の子育て [ 高橋孝雄 ]
はじめまして!私は仕事柄、幸運にも我が子との時間を多く設けることができ、日々子育てに奮闘しています。この本は、子育てをしていく中で、本当は誰もが知っている本質的な考え方を思い出させてくれる本です。
特に読んで欲しい人
この本を特にお勧めしたい人は、「子育て理想があるけれど正解がわからない人」、「子供にもっと優しくしてあげたいといつも後悔してしまう人」、「子供の将来に心配がある人」です。
私も、子供が成長するたびにいろいろな問題を抱え、その度にこの本を読み返し、少しだけ心の余裕を取り戻すことができています。「子育てはこうあるべきだ」と肩の力が抜けないお母さん、お父さん、ぜひこの本を読んでみて下さい。きっと、今よりもちょっとだけ子育てが楽になり、ちょっとだけ子供にやさしくできる回数が増えると思います。
ちょっとだけ紹介
第1章 子供の個性、能力は親から受け継いでいる。
子供の個性、能力や才能は、おとうさんとおかあさんから受け継いだ遺伝子によって約束され守られています。ほかの子や標準値と比べて一喜一憂せず、お子さんの未来を信じて成長を見守りましょう。
第2章 悩める子育て、いったいどうすればいい?
子どもの人生をよりよくするには、持って生まれた才能や個性をそのまま花開かせてあげればいいだけ。情報に振り回されるのは無意味です。
第3章 親が心がけたい、子育てにいちばん大切なこと
勉強ができる、運動ができる。それも立派なことでしょう。でも、何よりも大事なのは、「共感力」「意思決定力」「自己肯定感」、この3つです。これを身につけられるようにするのが親の務めです。
第4章 病児とのかけがえのない出会いが教えてくれたこと
小児科医として、多くの病児と巡りあってきました。子ども自身が本来持つ力と環境の力を思い知らされたこともたびたびです。子育てに悩むおかあさん、おとうさんにも知ってほしいことです。
読んでみて・・・
高橋孝雄先生の「小児科医のぼくが伝えたい 最高の子育て」を読むまでは、育児中のいろいろな場面でイライラし、そんな自分にも腹が立ち、まだ会話もできないような小さな子供に本気で怒ったり。冷静になれば「あんなに怒らなくてもよかった」と反省するようなことでも親として子供に接しているとどうしても余裕がなくなる場面が多くありました。しかし、この本を読んで、少しだけ考え方が変わりました。この”少しだけ考え方が変わったこと”が大きかったのです。子供に「早くして」と言う回数は格段に減りました。子供の話にたくさん耳を傾けられるようになりました。子供が”変な”ことをしていても、「この子のどんな才能が芽を出そうとしているんだろう」と楽しみになるようになりました。少しの考え方の変化で子供との関わり方はここまで変わるものなのかと自分でも驚いています。
子育て中は、その時に余裕があっても子供の成長に伴って次々と悩みが出てきます。さらに、その悩みは、以前とは比較にならないほど複雑で、解決が困難です。この本には、各年齢どこにでも共通して大切な、子育てにおける核心に触れています。また、子供の年齢に合わせて本の内容がどんどん変わっていくのです。もちろん、書いてある文字は同じです。受け取り手である、自分自身が様々な問題に直面し、答えを必要としているとき、前読んだ時には気にならなかった文章がとても大きく心に響くことがあるのです。
おわりに
私は、子育ては本当に素晴らしいと思います。人生を豊かにしてくれます。しかし、それだけではないですよね?責任感や心配事、後悔などいろんな悩みを抱えて子育てをしていると思います。私は、この本を読んで、かなり多くのヒントをもらいました。また、問題のたびに少しずつでも読み返し、楽しく子育てをしています。子育てに悩む人が少しでも救われることを願っています。
著者 高橋孝雄先生
慶應義塾大学医学部小児科教授。医学博士。
専門は小児科一般と小児神経。日本小児科学会会長。1957年、8月生まれ。
1982年慶應義塾大学医学部卒業。1988年から米国マサチューセッツ総合病院小児神経科に勤務、ハーバード大学医学部の神経学講師も勤める。1994年帰国し、慶應義塾大学小児科で、医師、教授として活躍している。趣味はランニング。マラソンのベスト記録は2016年の東京マラソンで3時間7分。別名‟日本一足の速い小児科教授″。

小児科医のぼくが伝えたい 最高の子育て [ 高橋孝雄 ]
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